”キャンディークラッシュ”シリーズと”クラッシュ・オブ・クラン”は、今、世界で1、2を争うプレイヤーを有しています。
全世界のスマホゲームアプリ市場においては、2013年から、しばらくこの2強状態が続いています。
さて、”キャンディークラッシュ”シリーズと言えば、2015年に発表されたキャンディークラッシュの2作目、”キャンディークラッシュソーダ、2016年に発表された3作目の”キャンディークラッシュゼリー”があります。
これらシリーズは、見た目からして子供向けの感じがしますが、実際には大人のプレイヤーも結構いて、ユーザーの年齢幅がかなり広いのが特徴的と言えます。
ユーザー獲得のためのテレビコマーシャルでは、アイドルグループV6の岡田准一さん(大河ドラマの主役もした演技も実力者)と実力派俳優の遠藤憲一さんのシブ目で実力ある男性コンビで演出されていました。
このコンビからしても、大人のプレイヤーにゲームの面白さを訴えていたと推察できます。
そして、現在はアイドルグループの関ジャニに変わり、より女性ユーザー獲得に向かっていると思われます。
肝心のゲームは、キャンディークラッシュは基本大きな変更を施されていません。
ですので、ライトユーザーで日頃はあまりゲームをしない人たちにとっては、パズルゲームはそもそもが分かりやすいので、ユーザーが多いと思われます。
逆にゲームの内容を変えすぎてしまうと、楽しみ方や操作方法がわからなくなってしまい、ライトユーザーの方々が離れていってしまうかもしれません。
とは言え、”キャンディークラッシュソーダ”と”キャンディクラッシュゼリー”には、多少ですが違いもあります。
その違いを2箇所ご紹介いたします。
では、まずキャンディークラッシュの基本操作方法を振り返ってみます。
よくキャンディークラッシュは”マッチ3ゲーム”と言われています。
同じ絵柄のボタンを3個以上並べれば、同じ絵柄のボタンを消せるパズルゲームです。
ですが、ボタンは自由に動かせず、ボタンは動かすと消せるボタンを、1マスしか動かせすことができません。
つまり、パズルゲームとしては規制が多く、反射的に即断で考えないといけないため、思考性を問われるというより、場わたり的に以下にボタンを消すかを争うゲームです。
特定の場所で消したい場合でも、そこに消せるコマが来てくれないと手を出せないので、運の要素も強いです。
しかしルールがシンプルで解りやすく、運の要素が強いと言うことは、運さえ良ければあっさりクリア出来ることもある訳で、その辺がライトユーザー向けのゲームとしては非常にマッチしています。
また、各ステージに動かせる回数の制限がありますが、この制限が「クリア出来そうで出来ない、でも頑張ればそのうちクリア出来る」というバランスで、思わずクリアするまでやり続けてしまいます。
ホント、ライトユーザー向けのゲームですが、ゲーマーでも思わず没頭してしまうバランスですね。
ズーキーパー のような時間制限もないので、じっくり遊べるのも良い点。
ただ、初代キャンディークラッシュには時間制のステージも一部存在します。
スタミナ制ですが、1プレイの時間が長めなうえに、ミスらない限りスタミナは減りません。
スタミナ制限がそれほど厳しくなく、課金圧力が低いことも、プレイヤーの継続率の高さに繋がっていると思われます。 うっとうしい広告などもありません。
そして2作目「キャンディークラッシュソーダ」について。
ソーダの特徴はその名の通り、フィールドがソーダ水で満たされるしかけがあること。
ボトル型のキャンディーを消すと徐々にソーダ水が貯まっていき、ソーダの中のキャンディーは浮力によって下から上にあがっていきます。
初代キャンディークラッシュにはフルーツを画面下まで落とすしかけがありましたが、ソーダは浮力を利用して、泡に包まれたキャラを下から上へと運んでいくステージが存在します。
ステージによっては、一旦キャラを下まで落とし、画面を一番下までスクロールさせ、そこにあるボトルを壊してフィールドをソーダ水で満たし、今度は一番上まで浮かせていくという場合もあります。
また4つのキャンディーを四角形に並べると、魚のような特殊キャンディーが出現するようになりました。
これを消すと出て来た魚が、クリアに必要なキャンディーやブロックを壊してくれます。
これにより、「特定の場所で消さないとクリア出来ないのに、そこに消せるキャンディーが来なくてどうしようもない」という状況が、幾分か緩和されています。
ゼリーの特徴は、キャンディーを消すと背景のパネルがゼリーで埋まるしかけがあること。
消した場所の背景の色が変わるしかけは前からあったのですが、ゼリーは「すでにゼリーがある場所から広げていかなければ」なりません。
キャンディーを消した時に、そのうちの1つがすでにゼリーのある場所でないと、ゼリーは広がりません。
さらにライバルキャラが登場し、交互にキャンディーを消し合い、自分の色のゼリーを相手よりも広げていく対戦ステージがあります。
将来的には人間同士での対戦も盛り込みたいようで、ここが最大の特徴と言えるでしょうか。
また、キャンディーを消して背景のパネルを壊し、その裏に隠れているキャラクターを探すステージがあり、それ自体は前からあるのですが、今作はそのキャラクターが動いて逃げます。
よって逃げ道となる部分を事前に壊して塞いでおくなど、独自の攻略も必要になります。
ただ、全体的に難易度が高くなっているのが気になります。
運の要素が強いゲームで、難易度が高くなると、ますます運ゲーに。
特に前述した対戦ステージとキャラが逃げ回るステージは、ほんと運の要素が強すぎで、この融通が利かないゲームシステムでは無理があった気もしますね。
以上、キャンディークラッシュの3作一括紹介でした。
今回、レビューのためにソーダとゼリーを同時に進行したのですが、正直ソーダの方が面白い気がします。
ゼリーはウリとなる「ゼリー・対戦・キャラ逃げ回り」のどれもが面白さに響いているのか疑問で、単に難しくなってるだけという印象が・・・
そもそもゼリーと逃げ回りは、前からあったしかけのアレンジに過ぎないし。
対戦がもっと面白いルールになれば化ける気もするのですが、ちょっと難しいかな・・・
しかしそれぞれの作品に固有のステージがあり、1作目にあった時間制ステージ、2作目のソーダの浮力、3作目の対戦ステージなどは、他の作品にはありません。
基本システムは共通ですが、過去作の特徴をあえて引き継がず、それぞれ個別に楽しめるようにしているようです。
インターフェイスやグラフィック、演出などはどれも大差なく、続編と言うより平行作(?)というスタンスなのでしょうね。
今回のように同時に進めると「ソーダのスタミナが尽きたらゼリーに移動、ゼリーのスタミナが尽きたらソーダに戻る」という形で遊べるので、延々とプレイし続けられます。
初代も含めたら3つをローテーションで回せて、ハマり度も高いので、ある意味危険かも・・・
ゲーム性が高い訳ではありませんが、本当に手軽にノンビリ遊べて、妙にやりたくなるので、こういう表現も何ですが、時間潰しゲームとしては確かに最高のものかもしれません。